2018年11月6日(火)は、アメリカの中間選挙でした。
たまたま、会社の出張で私はアイオワ州にいて、同僚のRさんに中間選挙について話しましたのでブログに書いてみたいと思います。
アイオワ州は、大統領選挙を全米で必ず最初めに行うことを決めている中西部の州です。
野球映画の「フィールドオブドリームス」が有名で出張先の近くにあるので何度か球場を訪問しました。
実際にいってみるとわかりますが、古き良きアメリカの伝統や文化を引き継いでいて、街をあるいていてもほとんどが白人で有色人種にあうことは、ヒスパニックにも黒人にもアジア人にも、ほとんどありません。
世界最大の小売業であるウォルマートは、カリフォルニア州では店員も買い物客も有色人種が多いなあと感じますが、アイオワ州では店員も買い物客もほぼ白人です。
大豆やトウモロコシの栽培がさかんな何百人単位かでの小さなコミュニティ(教会、銀行、学校を中心にして数十世帯で構成)が多くあり、街の全員が知り合いになっているような田舎で、Rさんに地元のピザ屋などに連れて行ったもらったときもよく地元の知り合いに挨拶をしていました。
中西部の人の気質としては勤勉に働く文化があり、出張したときもアイオワの人たちにはいつもにこやかに対応してもらっていて、よいイメージがあります。
ただ、多文化にはほど遠く、日本人駐在員も観光客もほとんどなく、家族で住むのは難しいだろうなとも思いますが。。。
さて、中間選挙についてですが大統領選挙のような盛り上がりは感じませんでした。
アメリカの大統領選挙の時には街のあちこちに支持する候補の看板が個人の家の前に置かれますが、今回の中間選挙ではあまり見かけませんでした。
Rさんによると、
「自分はニュートラルな立場で大統領選挙の時、その時々に考えて共和党の候補にも民主党の候補にも投票してきて、自分の投票した候補が当選してきた。
前回の大統領選挙は、トランプもヒラリーも両方とも嫌で本当に悩んだが、ヒラリーはうそつきで信用できないので最終的にトランプに投票した。
その結果、いまアメリカは分断された国家になってしまい価値観の対立がひどくなってしまっている。
だから、今回の中間選挙についてあまり話をする人はいない。だまって、自分がよいと思う候補に投票するだけだ。特に共和党の支持者は、トランプ支持だと思われたくなくてこっそり投票する人も多い。だから共和党の実際の得票は、世論調査より多くなるのではないかと思う。
私は、ねじれ国会になって予算が承認されなくなることはよくないことだと考えている。
クリントン政権の時には予算が承認されず、政府機関が閉鎖されたことがあってあれはよくないことだと思っている。」
と語っていました。
上記から推測すると、彼もこっそりと共和党にいれたのではないかなと思います。
選挙速報をホテルでずっと見ていましたが、わりとすぐに大勢がはっきりして、、事前の予測通り
下院: 民主党勝利
上院: 共和党勝利
となることがわかりました。
日本の報道では、民主党勝利、共和党敗北のような論調が多いようですが、アメリカはメディアごとに支持がわかれているようで、
CNN ⇒ 民主党支持
FOX ⇒ 共和党支持
という図式があります。
特に、FOXニュースは、共和党は上院で負けなかったことが大きいという論調で、トランプや共和党支持者のインタビューを多く報道していました。
トランプ大統領は、多くの国民から支持されているわけではないものの一部の底堅い支持があり、また一部の白人層は、おおっぴらには言わないものの実はトランプの(少なくとも一部の)政策を支持している現実はありそうです。
その一方で、反トランプの国民も多く、Rさんが話しているようにアメリカ国内の分断が進んでいることは感じざるを得ません。
ただ、アメリカは民主主義の本家、トランプのような大統領でも独裁になることはできず、中間選挙や州知事選挙などの審判により、行き過ぎた権力はブレーキがかけられる仕組みになっていることも証明したと思います。
今年は
Da Pamp の USAが大ヒットしていますが、個人的に初めてアメリカ(カリフォルニア州)を訪れてから、ほぼ20年、数十年のリレーションがあります。笑
実はアメリカ人と選挙について話したのはその時が初めてですが、
パパ ブッシュ 対 デュカキス
だった記憶があります。
日本では、しがらみだらけで頼まれたから自民党に入れるとか、意識の低い投票行動が多いなと感じていたのに、ティーンエージャーでも、
「私は、それぞれの候補の主張を聞き、理解して、自分がよりよくしてくれると思う候補に投票する。」
と普通に話をしている政治意識の高さにショックを受けたことを覚えています。
そして、日本の選挙ですが、私は必ず選挙に行き、自分がよいと思う候補に投票するようにしてきました。
アメリカの選挙への投票権はありませんが、どこかの独裁国家とは違い、アメリカ国民の一人一人が適切な選択をした結果であり、アメリカファーストだけではなく、世界のためにも日本のためにも、よりよい未来に進めてほしいと祈っています。
テレビ以外は、ほとんど日常生活がたんたんと流れていっている感じでしたが、中間選挙のときにアメリカに滞在できたのもよい経験になりました。